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DTMの過去と現在、自分流音楽理論など

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iZotope Neutronが提示した音楽×テクノロジーの在り方

iZotope Neutronが提示した音楽×テクノロジーの在り方

えらい久々の更新になってしまいました。
こんにちわ。ちゃっぴーです。

いやー、DTM界隈はNeutronの話題で持ちきりですねー。
かくいう僕もローンチ前に予約してMusicProductionBundle2へAdvクロスグレードしました。
実を言うと目当てはVocalSynthだったんですけどね。。。

Neutronがどんなプラグインでどういう効果をもたらしてどう使うのかについてはDTMブログの諸先輩方がすでに記事にされているので、楽しく拝見してたところ、中でもゆにばすさんの記事が大変興味深かったのでご紹介。

iZotope社がどんな会社でどういう人が社長なのか、この記事を見て初めて知りましたがすごい人なんですね〜。
記事を読んでいて共感できるところがもの凄くありました。

音楽って一般的な感覚での括りで言えば「芸術」の分野ですよね。
作り手も聴き手も作品の良し悪しにはその人の感性や個性が大きく関わります。
でも、「音」単体で考えると、それは物理法則の上で発生する事象でしかありません。
楽器が奏でる音も、空気の震え方の違いでしかないんですよね。
そういった「空気の震え方」だけを言えばすべて数値化できるし、それらの合わさり方の良し悪しを体系的にまとめられた音楽理論というものも存在します。

そうなると、音楽ってなんなんですかね?
wikiによれば、西洋における音楽の定義は「リズム」「メロディ」「ハーモニー」を持つもの、だそうです。
つまり、音楽が芸術として成立する部分も、この3つの要素だと言い替えられます。

DTMをやっている同志の方々にはそれぞれの音楽観があると思うんですが、たぶん何かをクリエイティブすることにモチベーションを持っている方がやはり多いのではないかと思います。かくいう僕もその一人です。
創ることは好きだけど、小難しいことは苦手w
だって楽しくやりたいし、テンションが下がることは少しでも避けたいってのが本音です。

その部分ってまさにMIXやマスタリングなんですよね。
◯◯と■■の音がぶつかっているから△△ヘルツあたりに空きを作って上手くずらして・・・。
こういった職人芸は多くの経験の上に成立するもので、ちょっとやったくらいで習得できるものでは到底ありません。
なかでも僕はとりわけ耳があまりいい方ではないので、余計にストレスを感じます。
実際エンジニアさんは経験と勘と、最後は耳を頼りに調整されるので、ここもかなりクリエイティブな領域ではあるのですが、そこまでのものを求めない場合、いわゆる原理と理屈でなんとかできる部分でもあるんですよね。

音は単なる現象で、数値にすることができるわけで、それらの周波数帯の調整は計算で行うことができる、と。
さらにはPCというGUIを最大限活かして、様々なものを可視化する、と。
で、そういった小難しい部分はなるべくオートメーション化して、クリエイティブに専念せよ、と。
こういう考え方を体現しているのが、Neutronという製品なんですよね。

芸術的な領域と、ロジカルな領域。
PCの演算能力をフル活用しつつ、より創作部分に注力できるようにアシストする。
「音楽」と「テクノロジー」がいい関係を築く未来をすこし垣間見れた気がします。

DTM界はテクノロジーの進歩によって成立している分野であることは明白なんですが、そのベクトルは実機のリプレイスに傾倒していたように思います。いかにして本物に近づけるか。あるいは、本物を模した新しい何かを生み出せるか。
でもどこまで言っても本物が存在する以上、それを超えるということは万が一にもありません。
その停滞感みたいなものが漂っている中で颯爽と現れた「Neutron」がこれだけ話題になっているのがその証拠ではないでしょうか。

そういう意味でも久々になんかワクワクする製品ですよね。

それを生み出したiZotopeの社長の経歴や思想を読んで、共感する部分が多く今後も頑張ってどんどんワクワクする製品を出して欲しいと思いました。
こういった未来が垣間見える感にはロマンが詰まってますねw

余談ですが、Neutron発売前から無料配布が始まった簡易版のNeutrinoの戦略も面白いなーと思いました。
巷では「めっちゃMIXが変わった!」とか「ん?効きがようわからん!!」とか賛否両論、喧喧諤諤としてましたよね。
そうやってこっち向いている間にドボンとデカイのを投下するっていうw
もうNeutrinoのことはそっちのけでみんなNeutronに釘付けw
うまいプロモーションだなーと感心しました。

ともあれ、こういう素敵なプラグインを出してくれたわけですから、より一層いい作品を作れるように頑張らねばですね!

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