SF2K LAB.

DTMの過去と現在、自分流音楽理論など

DTM

「てか音しょぼくない?」駆け出しDTMerがハマりそうな魔の挫折トラップ

こんちくわ、SF2K改めちゃっぴーです。
しばらく更新サボってたわりに何食わぬ顔で更新です。

好きで始めたDTMなのに、なんか思うようにいかないしイライラする・・・。
そんなこんなでどんどん面倒になってそのうち熱が冷めてって、、、なんていう経験したことありませんか?

僕はあるあるすぎて笑えないくらいそのループを繰り返していますw(今でも)
しかもたち悪いのが、しばらくするとそういうのすっかり忘れてまた舞い戻ってくるっていう。。。
人間という生き物は「忘れる」という機能によって成立しているとどこかで見た気がしますが、僕の場合は単に学習能力がポンコツなだけです。

まあそれはさておき、こういった状態に陥る人の多くの場合の共通点、それはおそらく「(鍵盤)楽器の演奏が出来ない」こと、じゃないかと思います。
じゃあDTMって楽器演奏できない人はやっちゃいけない趣味なのかよ(# ゚Д゚)
って、そんなわけありませんw
もちろん何かしらの楽器が演奏できればもっと楽しくなるのは間違いないですが、逆に考えればDAWって楽器が出来なくても作曲やアレンジができる夢のようなツールなんです。

ただ僕も含め多くの人が、その辺での認識のズレ(いわゆる勘違い的な?)が生じ、そういったギャップ、つまり理想と現実の差が、最大のトラップだと思うんですよね。
昔にくらべて今はお金もそんなにかけずに、誰でも気軽に音楽を作ることができるいい時代。
せっかくDTMに興味持って始めたのなら、楽しまないともったいない!

そんなわけで、駆け出しDTMerが陥りやすい挫折を招くしょうもないトラップの数々を、僕自身の経験から傾向と対策みたいなのをちょっとまとめてみようかと思います。

パターンその1 「音しょぼくない?」

みなさんはDTM(作曲)のモチベーションが上がる時ってどんな時でしょうか?
僕の場合はプロアマ問わず他の人が作った作品を聴いて「うわ、これやべー」っていう刺激を受けた時とか、逆に残念な作品を聴いて「これはオレが作った方がマシなものができるぜ・・・」と反面教師的な気持ちになった時です。

そういう数々の素晴らしい作品に出会い、刺激され、さあ自分もいい曲作るぞ〜!って奮起して、DAWに向かいちまちま入力する作業を始めるわけですが、既にこのマウスでチマチマやる作業に打ちひしがれる人も多いかもしれません。
でもこればかりはリアルタイムに録音できない以上どうしようもないので辛抱するとして、このマウスでチマチマ面倒な作業をしたデータをいざ鳴らした時の音のショボさに、やる気がみるみる吸い取られてしまうパターン。

特にDTMを始めたばかりで音源とかもDAW付属のものを使っている環境だとなおさらショックを受けるんじゃないでしょうか。
え?なんか音しょぼくないっすか??・・・あれ?みたいなw
なんで◯◯の曲みたいなカッコイイ音にならないんだろう???みたいなw

なんとも言えない「コレジャナイ」感・・・。
こんなしょぼい音じゃやる気が出ない・・・。

やっぱもともと付いてるオマケ音源じゃやっぱダメだよね〜ということで、別売りのもっといい音源を使えばこのトラップを回避できるのか?と思いがちですが、実はそうはならないんですね。
なぜなら、どんないい音源でも、「適切な鳴らし方をしないといい音は出ないから」です。

DTM初心者〜中級者くらいで楽器演奏(主に鍵盤楽器)できない人は、なんだかんだマウス入力で打ち込むことがメインですよね。
そして、鳴らそうとしている楽器の美味しい鳴らし方もよくわからずピアノロールに配置していくわけです。
結果、出てくる音自体に絶望を感じてやる気が消失するというパティーンですね。

「デモではあんなにいい音してたのになぁ・・・」(会社員男性)
「やっぱこれじゃなくてアッチの音源買っておくべきだったか!?」(会社員男性)
「僕にはやはり作曲の才能ないんでしょうか?」(会社員男性)

という声が寄せられるわけですね。(妄想)

このパターンの対策法

一番いいのは楽器を練習してリアルタイムの演奏データを入力できるようになること。
それに尽きます。
ですが、それを言っちゃ身も蓋もないですよね。
なのでこの場合の、僕がオススメする対策としては
「reFXのNEXUS2という音源といい感じのサンプルライブラリを導入」
することです。

ファッ!?今更ネクサス!?俺生楽器系やりたいんだけど!?
などなどの声でフルボッコにされそうですがw

まずreFX社のNEXUS2という音源ですが、この音源良くも悪くも「音が完成されている」ことが最大の特徴です。
よくROMプラーなどと揶揄されたり、音が悪いと言われたり、様々な意見があると思います。
ですが、この記事のテーマ的に重要なのは、最終まで残る音かどうかではなく、曲の作り始めに無駄に絶望して出鼻を挫かれないで曲作りを進めるという観点でみると、NEXUS2は素晴らしい音源なんです。
(いや、僕個人としてはそれだけじゃなくて総合的に素晴らしいと思っていますが・・・)

実は「音が完成されている」というところがミソで、いわゆる完パケ楽曲で聴くような音が出てくるんです。
適当にベタ打ちで重ねるだけでもそれなりに聴こえるんです。

例えば、ピアノ系の音色でコードバッキングしたいとします。
DAW付属音源のピアノの音色をベタ打ちで打ち込むと、その段階で既にクソ曲になる未来しか見えません。
それは、イメージする完成アレンジの音の作り方がわからない、あるいは明確なイメージが無いから、だと思います。
けれど、出音のしょぼさをまずはその鳴らしている音源のせいにしてしまいたくなるわけですよ。
楽器を上手くなくてもちゃんと演奏出来る人は、どんなしょぼい音色を使ってもちゃんと「音楽的な音」になるんです。
でもマウスで入力するDTMerの場合はこの「音楽的な音」にするまでの過程で挫折というトラップがたくさん口を開けて待っています。

そういう無用の障害を排除し、とりあえず気持ち良く作業をするために、NEXUS2の「完成された音色」の威力が発揮されます。
ただし、当然オールマイティってわけではなくデメリットもあります。

NEXUS2という音源はデモを聴けばわかりますがジャンルがそれなりに偏っています。
生楽器を主体に組むような曲、例えばクラシックとかジャズの場合はなかなか難しい部分も多いです。
でもDTMで「打ち込み」音楽をやる人で「電子的な音」を必要としない人の方が少ないと思うので、とりあえず持っていて損はない音源ですよ。

そして、もう一つ「サンプルライブラリ」。

サンプルライブラリというのは、その名の通り何らかの音をそのまま録音し、それを貼り付けることで楽曲に使用することができる音素材のことです。
もうありとあらゆる種類が存在します。
わかりやすいところで言うとドラムループなんかが代表格ですね。
1小節あるいは複数の小節分演奏されたドラムのデータで、貼り付けて繰り返して使ったり、切り刻んで部分的に使ったり、如何様にでも使えます。
ループが既に演奏されているデータなのに対し、ワンショットという個別の音も重宝します。
大体のDAWにはプレイバックサンプラー機能を備えたドラム音源が付いています。
CUBASEだとGroove Agentとか、StudioOneだとImpact、Logic Pro XだとDrumKitDesignerとかですかね。
それらに読み込んで好みのドラムキットを組んだり、トラックにそのまま貼り付けて鳴らしたりして使います。

このサンプルライブラリはもちろんドラム系の音だけではなくて、ボーカルやシャウトなどのボイス素材だったり、シンセや生楽器のフレーズ、またはそれらの単発物などなど、さらにはジャンルごとに収録内容を絞っているものが多いので、ジャズやハウス、ファンクものやヒップホップなど、探せばいくらでもありとあらゆるものがあります。

さて、今回のテーマにおいてなぜサンプルライブラリが有用なのかについてです。
まず音のショボさでガッカリしないようにするという部分では、当然ですが「上手い人が演奏したデータ」なので問題ありません。
無論、好みはありますが、楽器演奏が出来ない人の入力データよりも劣ることはまずないと言っていいです。
でも、そういう上モノのフレーズ音よりは、むしろ大事なのはドラムループの方。

曲を作っていく上で、リズムはメチャクチャ重要です。
そりゃそうです、音楽の3要素は「メロディ、ハーモニー、リズム」で、その中のひとつを担う部分ですから。
このリズム部分を自分で作っていく作業も、実はトラップなんです。
DAW付属音源のドラムキットでも作る人が作ればすばやく素晴らしいビートがささっと出来上がりますが、初心者にはなかなか難しい上に出来たとしても時間がかかります。
これは僕自身の超絶あるあるなんですが、曲(メロディ)を作っていく過程で同時にアレンジも一緒にやっていこうと思ってしまうんですね。
なので、コードやドラム、ベースラインなどなど、あっちこっちに意識が飛んで、それぞれに納得いかせようとしてしまうんです。

たぶんプロの方や、素人でも曲作りのうまい人は、全体のざっくりしたラフをまずは作って、あるいはAメロ、Bメロ、サビのどれかの固まり部分をざっと作って、そこからアレンジ作業にとりかかると思うんですが、それを欲張って気の向くままやっちゃう。
結果、どれも中途半端で、完成しないどころか先に進まないw
しかも中途半端に明確なイメージも固まらないまま模索を始めるもんだから、挙句に自分の音楽センスのなさみたいなのに勝手に打ちひしがれて凹む、みたいなことになってしまいます。

要するいらぬトラップに引っかからないようにするためにはとにかく「サクッと進める」ことが重要なわけです。

ちょっと脱線しましたが、まとめると音がしょぼく感じてその先に進めなくなる傾向がある人には、NEXUS2という出音が既に完成されてる音源を使うことと、リズムをまずはループ素材などで構築することをオススメします。
そうすることで、余計なことを考えるスキが減り、無駄なトラップにかかる確率を下げられますw
そして作曲に専念できるようになる(と思います)。

そういう意味でもNEXUS2ってホント優秀な音源だなぁとつくづく思います。
もっと早くに買ってればよかったなーとマジで思います。
音色的にはEDMだったりクラブ系ジャンルの音が多いですが、拡張音色セットはかなり広範囲をカバーしているので、よほどのこだわりがなければスケッチはこれで十分じゃないかとさえ感じます。ただe-Licenserというドングル(スタインバーグキー)が必要なのが玉に瑕ではありますが。。。

ちょっとしたネタを書こうと思ったら無駄にえらい長くなってしまいました・・・。
僕の中に強制インストールされている駄文垂れ流しプラグインをいい加減オフにしたいんですが、まだ無理そうですね。。。

というわけで他のトラップはまた別記事で書こうと思います。

おまけ

今回の記事の参考リンクです。

reFX NEXUS2
日本には正規の代理店もなく、以前はカナダから個人輸入をするしかなかったので導入ハードルは結構高かったですが、いつの間にかダウンロード販売が始まっていて、僕も先日ようやく購入しました。
上記の公式サイト自体は英語ですが、カートに入れるとその先は日本語で表示されますので、完全に英語オンリーの海外通販よりは幾分買いやすいです。
決済代行はドイツのクレバーブリッジというところがやっていますが、確認メールなども日本語で来るので安心です。

Vengeance Sound
NEXUS2の収録サウンドを作っているところ(かな?)。
かなり昔からサンプルライブラリブランドとしても有名で、クラブ系サンプリングCDでは超ド定番として知られてます。
時折VECとかっていう言葉が出てきたりしますが、あれは「Vengeance Essential Club sounds」シリーズの略称です。
「Vengeance Essential Club sounds」シリーズは上記reFX社から購入できるので、ひとつ持っているといろいろ捗ります。
クリエイター目線でいい感じの独自プラグインもリリースしてます。

Sample Magic
イギリスのサンプルライブラリメーカー。クラブ・ミュージック系の高品質ライブラリが充実しています。
ただ、親切なのか何なのかわかりませんが、ここDL販売はフォーマットごとに別売りだったり収録音ごとに別売りだったりして、最初は戸惑います。
DVD版はフォーマット全部入りなんですが、実体ある商品を海外から買う場合は送料が結構かかるのであまりオススメしません。
フォーマットはLogicユーザー向けにAppleLoopsとかKONTAKTとかREX2とか、REASONユーザー向けにREFILLとか、汎用でWAVとかあって、ありがたい反面どれか選べと言われると結構迷います。
国内ではクリプトン(sonicwire)が販売を行っており、そちらではWAVのみになります。
WAV形式でよければ基本的にはクリプトンから買えば無用なトラブルもなくいいんですが、本家でしかやっていないセールとかあったりするのでちょくちょく本家も覗いてみるのがオススメです。

Zero-G
ここもイギリスの老舗サンプルライブラリメーカー。
正直クオリティ面ではちょっと古いんじゃないかと思いますが、種類が半端ないのと、かなりセールが多い。
いつも何かしらが安くなっているイメージなので、何か欲しいタイトルがある場合、しばらくメールウォッチしてると大概来ます。
関係ないですが、本家Webサイトがとにかく使いにくいです。
ここのも国内ではクリプトンが取り扱っていますので、サンプル音とか聞きたい場合はクリプトンさんで聴いたほうがいいです。
(なるべくそのままクリプトンで買いましょうねw)

BigFishAudio
一方こちらはアメリカのメーカー。サンプルライブラリメーカーではあるものの、KONTAKT音源として積極的にリリースしていたりシンセを出していたりしますね。
僕はVintageシリーズしか持っていないので、全体傾向はわかりませんが、いい意味で粗い感じの質感で好きです。
ちなみに、ここも国内ではクリプトンの取り扱いになります。

あと有名どころだと、Loopmasters、BEST SERVICE、SAMPLETEKK、SONICCOUTURE、SamplePhonicsなどなどいっぱいありますので、自分の好みに合うデベロッパーを探してみてください。
国内で取り扱いの多くはsonicwire(クリプトン)で入手可能なので、そちらで探してみてもいいと思います。

ではでは良いDTMライフを。

URL
TBURL

COMMENTS & TRACKBACKS

  • Comments ( 3 )
  • Trackbacks ( 1 )
  1. なにこれ、俺ではないかw
    そして、仰ってること正しいですw

  2. 歌謡曲みたいなメロやコード進行避けるだけでもカッコよくなるんでは? ジャズとかボサノバとかのコードは知っていたほうがいいね

  3. DTMやってる奴らの曲聞かされる事多いけど99%ダサい。カラオケ用の音源作ってるセミプロもどきの奴らのオリジナル曲はモットダサい。日本人にありがちな歌謡曲耳はどうしようもないんだろうなww

  1. […] 「てか音しょぼくない?」駆け出しDTMerがハマりそうな魔の挫折トラップ-SF2KLAB- […]

LEAVE A REPLY

*

Return Top