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DTMの過去と現在、自分流音楽理論など

DTM

自分が歩んできたDTMというものを少し振り返ってみる【2000年代】

自分が歩んできたDTMというものを少し振り返ってみる【2000年代】

2000年代は2002年から2008年まで空白の期間があるので、実質3年くらいしかDTMやってません。
そして、自分史上曲をいちばん量産していたのが2000年と2001年の2年間です。

DAW(デジタルオーディオワークステーション)時代の幕開け

時代はHDR(ハードディスクレコーディング)へ

90年代後半、世の中的にDTMを取り巻く環境が大きく変化します。
それはPCの性能向上と、HDDの容量増大による、HDR(ハードディスクレコーディング)の一般化です。

それまでコンシューマースペックでのシーケンスソフトはあくまでMIDI機器の制御がメインで、いわゆる単体シーケンサーのPCソフト版のような立ち位置でした。
録音はMTR(マルチトラックレコーダー)でピンポン録音したり、ミキサーに立ちあげた音源をDATやカセットテープに録音したりしてました。

そのMTRの機能をまるごとPCのシーケンスソフトでできるようになって行くわけですが、その前に単体HDR(ハードディスクレコーダー)というものが台頭します。

ミキサー一体型HDR

この辺の進化の過程は結構面白くて、今では単体機材派ってニッチだと思うんですけど、この頃はPC派と単体派が半々くらいいたんじゃないでしょうか。
単体HDRはカセットMTRとミキサーを合体させて記録媒体にハードディスクを使用するという発想の機材。
PCで音楽をやるには、それなりに用意するものがあってお金もかかります。ですが単体機材は、基本それがあれば事足りるので、シンプルでわかりやすい。
しかも、当時HDRをPCでやるにはコストもさることながら安定性がそんなに高くなく、環境構築の難易度も高かったので、単体HDRの人気が高かったのも納得です。

Soundrecording200101

ちなみに、上はサウンド&レコーディングマガジンの2001年1月号の特集ページです。
こんなに各社から様々なHDR製品が出ていたんですね。

PCでのオーディオレコーディング環境

PCはそこから更なる性能向上、HDDの低価格化、メモリの低価格化などで、これまでの単なるMIDIシーケンサーからDAW(デジタル・オーディオ・ワークステーション)への進化を遂げます。
PC派だった僕は、当然その進化の波に思いっきり乗りまくりましたw

僕は確か97年(だったかな?)にCubaseVSTを購入します。
憧れのオーディオ機能にわくわく胸を踊らせました。
当時のマシンはApple PowerMac7300という機種だったのですが、さすがに内部でオーディオを扱うには非力で、あまり実用的ではありませんでした。
ただCubaseVSTは当時としてはかなり先進的で、VSTプラグインという、今ではもはや当たり前の機能を初めて搭載したシーケンサーなのです。

いわゆるDSP処理はさすがにかなりのCPUパワーを必要とするため、僕の胸の高鳴りはすぐさま終息しますw

環境構築にかさむ出費orz

思えばCubaseVSTを手にしてしまったことで、予想を遥かに上回る出費を余儀なくされました。

まずはPCのアップグレードのためにBooster750というG3プロセッサへの換装用ボードを購入。
次に、オーディオインターフェイスカード。
KORGの1212I/OというADAT入出力を備えたカードを買いました。
そうなると、ADATを活かしたくなるわけで、YAMAHAのデジタルミキサーO3Dを購入。
などなど、ちょっと正気の沙汰ではない散財っぷりでした・・・(;´∀`)

さすがに、ここまで買い揃えたからにはバリバリ創作活動をしないとアカンでしょと自らにハッパをかけてがむしゃらになって曲作りをしました。

今思えば、理論もわからずホントに感覚だけで作ってたにしては、稚拙ながらもそれなりに自由奔放にやってましたね。
楽しんでDTMをやっていたのがその当時の作品から感じ取れます。

ちなみに2000年当時の所有機材はこんな感じでした

当時の機材ラック

Computer

Apple PowerMacintosh7300/166 with Booster740/266
Apple PowerBookG3/400

Sequence soft

Steinberg CubaseVST 4.1
Opcode Vision 3.03
Comeonmusic Ortina 1.8

Audio soft

TCworks Spark
Steinberg Recycle 1.7
Steinberg Rebirth 2.1

Synthesizer&Masterkeyboard

YAMAHA AN1x
Roland PC-200mk2

Soundmodule

Roland JV2080
E-MU Proteus2000
Roland SC88Pro
ALESIS DM5

Sampler

AKAI S3000XL
ZOOM ST-224

Effect processer

KORG AM8000R
ZOOM STUDIO1201 x 2
DegiTech S100
YAMAHA FX500
LINE6 POD

Mixer

YAMAHA O3D

Other

Opcode Studio4
TASCAM PB-32P x 2
SONY SMS-1P x 2
SHURE SM58

そしてまたDTMから離れる生活に・・・

そして、ここでちょっとした転機が訪れます。
DTMとはあまり関係ないのですが、生まれ育った大阪から東京へ引っ越すことになります。
とりあえず、機材は全部持っていったのですが、引越し先が6畳ひと間のおんぼろアパートで、機材含め家財が全て入らず、一部勤務先に置かせてもらうことに。
同時に公私ともに忙しくなり、DTM活動向こう数年間まったく触れない生活を送ります。

ふたたびDTMの世界に戻ってきたきっかけは「初音ミク」でした。
ニコニコ動画などで初音ミクボーカルの曲を聴くようになり、刺激されないわけがありません。
2008年頃に初音ミクを購入し、曲づくりをやろうと環境を整備するのですが、離れていた時間が結構長かったので、完全に浦島太郎状態。

購入したソフトのオーサライズの方法とか、いろんなIDやらパスワードやら、登録メールアドレスやら、見事に忘れていたり、その時のメインマシンではもってる拡張カードやらも使えなくなっていたりで、いざ始めようとしてもそれ以前の問題でした。

またしてもほぼ最初からやりなおしです・・・トホホですよね、まったく。
更に、Cubaseもバージョンがすごい上がってて、使い慣れてたバージョンからしたらほぼ別物な感じで、こちらもイチから覚えなおし。

そんなこんなでちょっと復活したものの、またしばらくして離れますw

2000年代のまとめ

この時代はめちゃくちゃ濃い最初の2年と、後半1年くらいの実質3年くらいしかDTMをやっていませんでしたが、他の時代を凌駕する濃さはありました。そして、MIDIシーケンスソフトからDAWへの変化、外部MIDI音源主体からソフトシンセ時代への変貌を追っかけられたのはいい体験だったと思います。
そういえばこの頃ってまだMIDI音源などを取り扱っていた専門ショップが結構あったんですよね。
僕はSofmapのクリエイターズランド(大阪日本橋)に足繁く通っていました。マークスミュージックとかが出来たのもこの時期だったように記憶しています。
サンレコの広告にもかなりのショップ広告が載っていましたよね。

ソフト音源が主流になっていく中で、中古シンセとかを扱う店舗も少なくなったりしてちょっと寂しいですよね。

次は2010年代、というか最近の話をしたいと思います。

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