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【僕論】第4話「和音」【VOCULO】

【僕論】第4話「和音」【VOCULO】

WAONといっても犬のキャラの電子マネー的なアレの話ではあり(ry
こんにちわ、sf2kです。

前回までのおさらい

3話までで調における「単音」についてのあれこれを書いてきました。
軽くおさらいしておくと、要点は次のとおりです。

音の名前と音程と音階(第1話)

・A=440Hzがポピュラーな基準
・ピアノは88鍵なのである
・ドからの鍵盤の並びは「白、黒、白、黒、白、白、黒、白、黒、白、黒、白」
・音程(インターバル)とは「音と音との距離」
・ひとつとなりを「半音」、ふたつとなりを「全音」
・音階(スケール)とは「並び方・飛ばし方」

キーについて(第2話)

・キーの音名はどの音を始点にするかを表すものである
・明るい音階は「メジャー(長調)」、暗い音階は「マイナー(短調)」
・「メジャー(長調)」は「全全半全全全半」
・「マイナー(短調)」は「全半全全半全全」
・キーが変わってもスケールは変わらない
・スケールが変わらないので適宜半音上げたり下げたりする必要が出てくる
・キーによって上げ下げする音を表しているのが「調号」
・7つの音階を始点から数えて1~7度と言う
・その度数をローマ数字にしたものを「ディグリーネーム」と言う

音階の中の音の役割(第3話)

・「Ⅰ」はトニック(主音)といい、調の要になる音である
・「Ⅴ」はドミナント(属音)といい、主音の完全五度の音である
・「Ⅳ」はサブドミナント(下属音)といい、主音の完全四度の音である

和音とは?

和音とは2つ以上の音を同時に鳴らすことです。
英語ではハーモニー(この場合漢字は「和声」)とか、コード(Chord)のこと。
ハーモニー(和声)というのは厳密には意味が少し違うので、ここでは「和音=コード」としてすすめます。

コードとは2つ以上の音の重なりで、これには一定の法則があります。
その法則の最もベースになるのが「ダイアトニック・コード」と言われるものです。

「ダイアトニック」という言葉、聞き覚えがありますよね。
そう、メジャーダイアトニックスケールとマイナーダイアトニックスケール。
「ダイアトニック・コード」は、このダイアトニックスケールを元に音を重ねていきます。

まずは、基本となる3和音から行きましょう。

トライアド・コード

ハ長調(key=C)で説明します。

まずは主音の「ド(C)」。

このド(C)から見て3度の音、つまり「ミ(E)」と、ド(C)から見て5度の音、「ソ(G)」を組み合わせます。
ド(C)・ミ(E)・ソ(G)の3音の重なり、これをトライアドコードといいます。


Fig1

トライアド(triad)は3和音という意味で、3つの音のコード(和音)という意味です。
※チゲ鍋とか頭痛が痛いみたいなことになってますが、そこは気にしないでください。

そして、この場合における「ド(C)」の音を「ルート音」といいます。
ルートは日本語では「根」という意味で、コードの基礎、「根音」です。

ちなみにトライアド・コードというのは「3和音という形式」自体の総称です。
一つ飛ばしで並んだ3つの音で構成されるコードを「トライアド・コード」もしくは単に「トライアド」と呼ばれます。

さて、「ド(C)・ミ(E)・ソ(G)」の和音ですが、いわゆるコードネーム(和音の名前)というものがあり、その名もズバリ「C」ですw
え?って感じですが、「Cのコード」といえばこのド・ミ・ソのことを言います。
コードネームは原則として、そのコードのルート音が名前のベースになります。
ですが、コードネーム「ド」ではなく「C」で、一般的にコード名は英語です。

Cのコードを構成する音にもそれぞれ名前がついています。
1度=ルートの音=Cの音を「第1音」、3度=Eの音を「第3音」、5度=Gの音を「第5音」といいます。
コードを構成する順番的に第1、第2、第3と思いきや、ここは度数がそのまま「第○音」になっているので注意してください。

ダイアトニック・スケール上にある7つの音をそれぞれ「一つ飛ばし」、1度(ルート)・3度・5度で3つ重ねることでトライアドコードを作ることができます。

この○度は距離の意味で、レの場合はレを1度として、ファを3度、ラを5度と数えます。
いわゆるディグリーネームでキーに対して固定された度数のことではありません。
(僕はこの数え方辺りで少し混乱しました(;´∀`))

レ(D)の場合は、レ(D)・ファ(F)・ラ(A)、で、ミ(E)の場合はミ(E)・ソ(G)・シ(B)となるわけです。
しかし、先ほどの「Cコード」のように、このDとかEをルートにした3和音のコードネームがそれぞれ「D」とか「E」になるかとおもいきや、実はならないんです・・・。

コードにもメジャーとマイナーがある

先ほどの項で、ダイアトニックスケール上の「一つ飛ばしで3つ重ねる」=「1度・3度・5度で重ねる」と言いました。
ハ長調(key=C)の音階「ドレミファソラシ」にそれぞれ3度と5度を重ねてみました。


Fig2

それぞれの第1音と第3音の隙間を見て、あることに気が付きませんか?
そう、半音3つの隙間と、半音2つの隙間が存在するんです。
図はピアノロールなので、楽譜で見るより間隔の違いが明らかにわかりやすいと思います。

距離でいうと、赤字のコードはルートから半音4つ目に第3音が来ています。
一方、青字のコードは半音3つ目に第3音が来てますね。
つまり、赤字のコードより青字のコードの方が「(距離が)短い」ですね。

音楽の調性では、長=メジャー短=マイナーです。
つまり、赤字がメジャーコード青字がマイナーコードということですね。

先ほどのコードネームでいうと、「C」コードは、実は「Cメジャー」を略して「Cということになってます。
青字のコード、例えば「D」の場合はマイナーコードになるので、表記はDの横に小文字のmを付けて「Dm」、読み方は「Dマイナー」となります

はい、ひとつだけわけのわからないのがいますよね。
赤字でも青字でもない、「オレンジ」のアイツ。
メジャーコードはルートから第3音の隙間が3つ、第3音から第5音までが2つですよね。
マイナーコードは逆転していて、ルートから第3音の隙間が2つ、第3音から第5音までが3つです。

一番右のアイツは、その間隔が両方2つですよね。
なんじゃこりゃ?ですよね。
これ、とりあえずこういうもんだと思ってください(投げた!)
メジャーかマイナーかは、ルートと第3音の距離で決まります。
そういう意味でコイツは「Bm」なんですが、本来のBmは第5音がもう一つ上(ファ#)でないといけないのですが、白い鍵盤だけを使ってコードを作ると半音下がった状態になります。この状態を「♭5」(フラットフィフス)といって、表記はBm(-5)となります。
つーか、この7つ目のコードは変態コードなので、そういうもんと思ってください。
いっそのこと忘れてもらっても一向に問題ありません。

ダイアトニック・コード

冒頭に出てきた「ダイアトニック・コード」という言葉、覚えていますか?
横文字連発するとなんか拒絶反応がでちゃう!っていう人もいるかもしれませんが、ここまで読んで頂いた方ならもうおわかりですね。

そうです。
「ドレミファソラシ」というダイアトニック・スケールに、それぞれ第3音と第5音を重ねてコードにしたもの、それが「ダイアトニック・コード」です。

そのままやん!?
はい、そのままです。なんの捻りもくそもないです。


Fig2

再掲しておきますね。これがハ長調(key=C)のダイアトニック・コードの全てです。
たった7種類(うち1つはアレなので実質6種類)です。

ダイアトニック・コード、当然こちらも「ディグリーネーム」で表記できます。
むしろ、単音でのディグリーネームよりも、コードをディグリーネームで表記することの方が圧倒的に多いので、是非覚えてください。

長調(メジャー)の場合は、「Ⅰ」「Ⅱm」「Ⅲm」「Ⅳ」「Ⅴ」「Ⅵm」「Ⅶm(-5)」です。
短調(マイナー)の場合は、「Ⅰm」「Ⅱm(-5)」「Ⅲ」「Ⅳm」「Ⅴm」「Ⅵ」「Ⅶ」です。

しつこいようですが、たったの7つです!
トライアドの作り方も、ルート、第3音、第5音と重ねるだけ!
たったそれだけなのです。
ここはマルっと覚えちまいましょう!!

まとめ

・和音とは2つ以上の音の集合のことである
・もっとも基本となるのは「トライアド(3和音)」である
・ダイアトニックスケール上にトライアドを作ったものが「ダイアトニック・コード」
・メジャーダイアトニックコードは
「Ⅰ」「Ⅱm」「Ⅲm」「Ⅳ」「Ⅴ」「Ⅵm」「Ⅶm(-5)」
・マイナーダイアトニックコードは
「Ⅰm」「Ⅱm(-5)」「Ⅲ」「Ⅳm」「Ⅴm」「Ⅵ」「Ⅶ」

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