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【僕論】第8話「マイナースケール(短音階)について」【VOCULO】

voculo

最近いろいろと忙しくてなかなかブログ記事が書けていないsf2kです。こんにちわ。
これまでずっと棚上げしてきたマイナーについての話。

マイナーキーにはいろいろと事情がある

これまでの話は基本的に全てメジャーキーを基準にしてきました。
なぜなら、僕自身が曲を作る際に「この曲は短調で書こう!」とかの意識をせずにやっているからです。
ポピュラー音楽をやる上ではあまり長調とか短調とかの意識ってしませんよね?

このマイナーキー(短調)での様々なルールは主にクラシック楽曲では重要になるファクトですが現代音楽的にそこまでの重要性が僕自身理解できていないので、あまり深堀りしない(できない)ですが、いくつか覚えておいたほうがよさそうなルールがあるので、かいつまんで書いていきたいと思います。

マイナースケールについて

ナチュラルマイナースケール

メージャーキー(長調)でのダイアトニックスケールはキーがC(ハ長調)の場合「ドレミファソラシド」です。
で、同じく調号がなにもつかないマイナーキーであるAm(イ短調)の場合「ラシドレミファソ」になります。
距離でいうと「全半全全半全全」です。

この何も考えずにあるがままの状態で並んだマイナースケール(短音階)を
ナチュラルマイナースケール(自然的短音階)
といいます。

ナチュラル?自然?
そう、わざわざ「ナチュラル」という言葉がついているということは、ナチュラルじゃないものもあるんです。

ハーモニックマイナースケール

第3話「音階の中の音の役割」で、メジャースケールの「Ⅶ」の音、キーがCの場合「シ」の音が「導音(リーディングノート)」であるという話をしました。
メジャースケール上でこの導音というのは別段そこまで重要ではないということも言いました。
なぜなら何も考えず自然に導音としての役割を全うしてくれているからです。

では導音としての役割ってなんでしょう?
音楽的に、次の音へ最も自然につなぐにはその距離が短い方が当然よいわけです。
つまり半音でつなぐことですね。

メジャースケールではシからドは半音で繋げられます。
なので特に意識することなかったわけです。

しかし、ナチュラルマイナースケールではどうでしょう?
ソからラは全音の距離があります。
なら、主音へスムーズにつなぐためにソの音を半音上げて、ソ#からラへとつなげればいい感じになるんじゃね?ということで、ナチュラルマイナースケール上の「Ⅶ」の音、キーがAmの場合「ソ」を「ソ#」にし、「ラシドレミファソ#」にした音階を
ハーモニックマイナースケール(和声的短音階)
といいます。

メロディックマイナースケール

マイナースケールのⅦの音を半音上げることで主音(Ⅰの音)への繋がりを改善して終わった感を強めたわけですが、そのせいでⅥの音(ファ)とⅦの音(ソ#)の距離が全音+半音の距離が開いてしまいました。
この半音3つ分の距離は、音と音をつなげる観点からみると結構な距離です。
先ほども言いましたが、音同士を自然につなげるにはその距離は短いほうがより自然になるので、ダイアトニックスケール的に言えばせめて隣同士の距離を全音分までにしてくれよって感じなわけです。

そこで、半音上げたソ#のもう一つ下のファ(Ⅵの音)も半音上げましょうかということで「ラシドレミファ#ソ#」というふうにしたものを
メロディックマイナースケール(旋律的短音階)
といいます。

ただですね、メロディックマイナースケールはⅢの音(ド)を半音上げると「Aメジャーダイアトニックスケール」になるんですよね・・・。
逆に言えば、メジャーダイアトニックスケールのⅢの音を半音下げただけ、になるということです。
ギリギリ感満載ですね。

3つのマイナースケール

ここで改めて3つのマイナースケールの音階の距離感とスベってる点を見てみましょう。

ナチュラルマイナースケール「全半全全半全全」
→Ⅶ音からⅠ音が全音なので終止感に乏しい

ハーモニックマイナースケール「全半全全半1.5半」
→Ⅵ音からⅦ音が1.5全音の距離が開いてしまった

メロディックマイナースケール「全半全全全全半」
→メジャースケール「全全半全全全半」との差が薄くなってしまった

なんかどれも何かしらの問題を抱えているんですね。
ちなみに、ナチュラルマイナースケールとハーモニックマイナースケールはそのまま状況に応じて使えばOKですが、メロディックマイナースケールは上行する時のみに限ります。
下がる場合には使わないということを覚えておきましょう。

とはいえ、違和感を感じなければ別にそこまで気にする必要はないと個人的には思いますけどね。

3つのマイナースケールがもたらすもの

冒頭にも書きましたが、普段POPSなどのクラシックじゃない音楽を作曲をする過程で長調か短調かを決めて作曲することはあまりないと思います。
代理コードとしてAmなどのマイナーコードも普通に使いますよね。
例えば、キーをCとして、C→Am→F→G7みたいなコード進行があった場合、「Am」は何の違和感もなく代理コードという認識で使っていると思います。
そりゃそうですよね。Cメジャーキーのダイアトニックコードにデフォルトで含まれてますもんね。

でも、ここであえてちょっとややこしい見方をしてみると、解釈の仕方によっては、2小節目で部分的に転調しているともとれるわけです。
なぜなら、キーがCとAmでは、順番は変わるものの構成音は同じで、すなわちダイアトニックコードも共通ということになります。
これを平行調といいます。
(このあたりはまた後日まとめます)

つまり、AmやDm、Emなどのいわゆる代理コードをCキーの中で使うということは、ハ長調の中でイ短調のコードを使っている、と解釈することができます。
ということは、先の3つのマイナースケールで構成したダイアトニックコードもあわよくば使えるということですよね?
もしそうだとすると選べるコードの幅が広がると思いませんか?
だって、ファ#とかソ#とか、キーがCのダイアトニックスケールにはない音が出てきましたよ!?

こういうのが奥深いですよね。
ちょっと避け気味だったマイナースケールの話題もしたので、次回からはコード進行的な理屈を中心に進めていきたいと思います!

まとめ

・マイナースケールは3つある
・ひとつは「ナチュラルマイナースケール(自然的短音階)」
・2つ目は「ハーモニックマイナースケール(和声的短音階)」
・3つ目は「メロディックマイナースケール(旋律的短音階)」
・それぞれ一長一短あるので状況に応じて使い分ける

ここまで読んで頂きありがとうございます。
正直、こういう基礎的な話ってあまりテンションあがらないですよね・・・。
僕自身、自分の備忘録のために書いているとはいえ、あまりおもしろくありませんw
でも次回からは曲を作っていく上での幅を広げる話にできそうなので個人的にようやく楽しくなってきました。

もしわかりにくい部分ありましたら、できるだけお答えしますので、コメントいただければと思います。

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